雑に記すと書いて雑記(仮)

アニメ、漫画、ラノベなどについて感想などを書きます。

ひたすらに不穏な映画! 『死刑にいたる病』感想

 

どうも。

今回は、先日見てきた映画『死刑にいたる病』の感想を書こうと思います。

 

 

 

あらすじ

 

理想とはかけ離れた大学生活で悶々とした日々を過ごす筧井雅也(岡田健史)のもとに、ある日1通の手紙が届く。それは大勢の若者を殺害し、そのうち9件の事件で死刑判決を受けている凶悪犯・榛村大和(阿部サダヲ)からのもので、「罪は認めるが最後の事件は冤罪(えんざい)だ。犯人はほかにいることを証明してほしい」と記されていた。かつて筧井の地元でパン屋を営んでいた旧知の榛村の願いに応えるべく、筧井は事件の真相を独自に調べ始める。

引用:https://www.cinematoday.jp/movie/T0026625

 

 

感想 ※なるべくネタバレなし

 

私は今回、この映画は久々に見たアニメ映画以外の邦画でした。しかし、以前見て面白かった『孤狼の血』という映画と同じ監督ということもあり、結構な期待を持って見に行きましたが、上がったハードルをしっかりと超えてくる面白さでした。

この映画はなるべく、ネタバレなしで見に行くことをお勧めします。と言うのもこの作品には、推理要素がある、という理由もありますがそれ以上にこの映画、ひたすらに不穏です。タイトルも『死刑に”いたる”病』だったり、映画の宣伝文句が「踏み入れたら、沼」だったりと、とにかく主人公(岡田健史)が少しずつですが、悪い結末に進んでいくことが予想できる展開が続きます。そんな展開や恐怖演出が息つく間もないほどに続くので、下手なホラーよりも怖い映画だったと思います!

そして、なにより俳優の演技も素晴らしかったと思います。まず、大量殺人犯の榛村大和を演じる阿部サダヲですが、優しいパン屋と若者を拷問にかけて無慈悲に殺す理解の及ばない殺人犯という二面性のある役を見事に演じています。私自身、特に俳優の演技について一家言あるわけではないのですが、それでもわかる演技の上手さでした。特に、面会室でアクリル板越しに、主人公へ優しく語り掛けるシーンは、優しい声色の演技なのに何とも言えない恐怖がすごく伝わってきました。阿部サダヲの演技がこの映画の怖さの演出に一役買っていることも間違いないです! 

そして、主人公の筧井雅也演じる岡田健史の演技もすごかったです! 主人公の筧井雅也は自信なさげで自分の意思のあまりなさそうな人物なのですが、その演技はすばらしく、そのなよなよとした演技があまりに上手く、映画を見ていて「もっとしっかりしてくれ……!」 と腹が立つぐらいでした(笑) ですが、しっかり決めるシーンは決めていてやっぱり格好よくもありましたね!

と、いろいろ感想を述べてきましたが、この演技や演出を最大限楽しむには間違いなく劇場で見たほうがいいと思いますので、ぜひ見に行ってみてください!

ただ、この映画ものすごくグロいです。なので、そういうものが苦手な方にはあまりお勧めできないかもしれません。

 

映画のラストについて※ネタバレあり

 

この映画面白かったのですが、ラストだけはちょっと解釈に困りましたね。いやまぁ、おそらく主人公は殺人犯の誘惑を乗り越えたが、主人公の彼女は同じ経験をしてしっかりと思惑どおり罠にはまってしまった、ということで間違ってないと思うんですが。しかし、あの演出からそれを読み解くのが正解なのか、少し不安になりましたね。こういう時は原作を読んでみれば、答え合わせできることが多いです。この映画についてもそうなのかもしれないです。

 

まとめ

 

久々に劇場で見た実写邦画でしたが、十分に楽しめる映画になっていました。グロあり、ホラー要素あり、推理要素もありという映画になっていて、映画の種類としては、同じ監督の作品の『凶悪』という映画が好きな方なら見に行って損はしないと思います。

私は、映画を見て改めてその原作の小説を読むことが、多々あります。同じストーリーでありますが、小説と映画で少し結末が違っていたりして別の楽しみ方ができるんですよね。しかも、一度映像で見ているのですらすら読めますし。あまり小説を読んだことがない方でも楽々読めると思います。もし、この記事を見ている方で普段あまり小説を読まない方がいたら、読んでみてはいかがでしょうか?

それでは。